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電話番号:048-946-2200

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放射線科

放射線科のご紹介

現在、放射線科では胸部撮影などを行う一般X線撮影装置以外に、X線TV装置・マンモグラフィX線撮影装置・パノラマX線撮影装置・骨密度測定装置・X線CT装置・MRI装置・SPECT装置・心臓血管撮影装置・頭腹部血管撮影装置・体外衝撃波結石破砕装置による検査を行っています。放射線画像は全てフィルムレス(フィルムを使用しない)で運用しており、検査時間の短縮や被ばく軽減を実現しています。またこの他にも、当科では放射線治療装置(リニアック)による放射線治療も行っています。

主な装置

一般X線撮影装置

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一般撮影は通称「レントゲン」とも呼ばれる、使用頻度の多い撮影です。骨など透過しにくい物質では白く、空気など透過しやすい物質では黒くなるといったように、身体のX線透過の差を利用して影絵のような画像ができます。当院では従来のX線イメージングプレート(IP)を使用したCRシステムに加え、フラットパネルデティクタ(FPD)を全ての撮影室に導入しました。FPDの導入により、撮影による被ばく線量も従来のシステムよりも低減でき、且つ短時間で高精度の撮影が可能となりました。画像は院内のPACS《画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication Systems)の略称です。》により、読影室や診察室などでモニター診断を行っています。

マンモグラフィX線撮影装置

乳房は柔らかい組織でできているため専用の装置で撮影を行います。乳房にできる病変をみつけることができ、しこりとして触ることができない早期の段階での発見も可能です。検査では触診だけでは判りにくい病変を画像化するために、乳房を圧迫し均等な厚みにしていきます。この際、痛みを感じる方もいらっしゃいますが、力を抜いて楽に検査に臨んでください。

また、当院では令和2年7月にマンモグラフィ検診施設画像認定を取得しました。乳がん検診には適切に撮影された「質の高いマンモグラフィ」が必要で、マンモグラフィ検診施設画像認定は日本乳がん検診精度管理中央機構により一定の画像水準はもとより、日常の装置の管理、定期的な装置の管理、被ばく線量の管理の基準を満たし、乳がん検診の質の高さを認められた施設にだけ与えられます。

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  • マンモ検診施設画像認定証

パノラマX線撮影装置

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パノラマ撮影は、歯や顎骨曲面を1枚の画像として撮影する検査です。隣接歯との重なりもほとんど無く、上下顎骨全体を見るのに効果的です。基本的に立位で検査は行われますが、車いすでも撮影は可能です。また、歯科矯正治療のためのセファロ撮影も行っています。

X線TV装置

X線TV装置では透視下での検査を行っています。胃のバリウム検査をはじめ、食道・小腸・大腸といった消化管疾患の診断に用いられたり、骨折や脱臼の整復・股関節造影・下肢長尺撮影など整形外科領域でも使用しています。また、尿路造影といった泌尿器科の検査や、小児の腸重積整復、呼吸器内科での気管支鏡検査の補助、婦人科では子宮卵管造影など、幅広い分野で活用されています。天板の高さが47cmまで下がるので、ご高齢の方でも乗り降りが容易です。被ばくを効率よく低減できる機能を搭載しおり、かつFPD使用のため、従来装置よりも高画質を提供できるようになりました。

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骨密度測定装置

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骨密度検査とは、骨を構成するミネラル成分の量(骨量)を、X線を用いて測定する検査です。骨粗鬆症の診断や、薬剤による骨量減少の診断、薬剤の治療効果判定などに使用されます。当院では、被ばくが少なく高精度な、DEXA法(二重エネルギーX線収集測定法)を用いて測定しています。測定部位は、2台の機器により、前腕・腰椎・股関節の3部位の骨密度の検査が可能です。測定時間は測定部位により異なりますが、大体5分~10分程度です。

CT装置

CTでは、X線を用いて身体の輪切り断面の画像を連続的に得られます。その有用性から適用範囲が広く、依頼数の多い検査です。検査はほとんど苦痛を伴いませんが、息止めや身体を動かさないなどの制約があります。また、必要に応じて造影剤を使用する場合があります。当院では、80列・320列マルチスライスCTを導入しております。これまでの装置に比べ撮影時間が大幅に短縮されたことにより、冠動脈(心臓をはしる血管)のように動きのある臓器に対しても検査を行えるようになりました。

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MRI装置

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MRI(磁気共鳴診断装置)は、強い磁場と電波を体に当てることにより、被ばくを気にすることなく体の中の様子を画像化することができます。体の縦、横方向の輪切り写真や動脈・胆道系などの3D画像が得られ、診断に大変役立っています。当院では、1.5テスラの超伝導磁石を用いて頭部をはじめ様々な部位の検査を行っています。。

 

心臓血管撮影装置

心臓血管撮影検査には、手首などからの血管にカテーテルという細い管を心臓まで進めてゆき、心疾患の診断や狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患の治療や不整脈の診断やアブレーション治療などがあります。当院ではバイプレーン装置と主に下肢動脈の血管治療に用いられているシングルプレーン装置があります。

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  • 10.心臓血管撮影装置(シングルプレーン).jpg

頭腹部血管撮影装置

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この検査は、頭頸部、又は腹部の血管をカテーテルを用いて描出する検査です。脳血管の中にできた動脈瘤に対しコイルをつめて治療するコイル塞栓術や、脳梗塞で血管内につまった血栓を除去する血栓回収療法、さらに頸動脈狭窄に対しステントを留置する頸動脈ステント留置術(CAS)を行っています。大腿部から腹部に進められたカテーテルによって、腫瘍の栄養血管を意図的に閉塞させる栄養血管の塞栓術や、がんに対してダイレクトに抗がん剤を注入する抗がん剤の動脈注入療法、また、外傷等で損傷した血管をコイル等により止血を行う止血術等の治療も行っています。

アイソトープ(RI)検査装置

アイソトープ検査

核医学検査はごく微量の放射性物質(ラジオアイソトープ radioisotope:RI)を含む薬剤を用いて病気を診断する検査です。RI検査やアイソトープ検査とも呼ばれています。検査では微量の放射性薬剤を血管(腕の静脈)に注射します。注射された薬剤の種類により特定の臓器に集まるまでに時間のかかる検査もあり、注射後すぐに撮影できず撮影開始までお待ちいただく場合があります。また、体内から放出される微弱な放射線をとらえるため、撮影には5~30分程度の時間がかかりますので撮影中は寝台上で動かないようにしていただく必要があります。検査目的によっては時間をおいて何回かに分けて撮影する場合もあります。

放射線治療装置

放射線治療は手術、薬物療法と並ぶがん治療の3大療法の1つで、手術と同じ局所療法です。根治照射から緩和照射まで幅広く適応があります。形態温存、機能温存といったような、より低侵襲な治療が可能であり、全身状態が不良な方や高齢者も安全に治療できます。1回の放射線治療にかかる時間は5~10分程度、放射線が実際にでている時間は数分程度です。放射線は体に全く感じず、治療中に痛みや熱感を伴うことはありません。治療回数は、患者さんの治療部位や病状により異なります。治療期間中、放射線治療の効果や影響をみるための診察を定期的に行います。
近年、放射線治療に伴う医療事故の背景から放射線治療関連の医療機器に対する品質管理・保証の重要性が高まっています。
令和3年6月には公益財団法人医用原子力技術研究振興財団が実施する治療用照射装置の出力線量の第三者評価を受け、許容範囲内と評価されています。また、関連ガイドラインにて推奨される品質管理項目について、定期的に試験を行い、その結果は品質管理会議にて報告・討議することで品質向上を図っています。
以上のように、当院では患者さんが安心して安全に放射線治療を受けられる体制づくりに励んでいます。

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体外衝撃波結石破砕装置

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体外衝撃波結石破砕術は、音波の一種である衝撃波をX線で焦点が結石になるように照準を定め、体の外から結石に向けて照射し、筋肉や他の臓器を傷つけることなく結石のみを細かく破砕する治療法です。主に尿路結石の治療で行われ、砂状に破砕された結石は尿とともに体外に排泄されます。

当院におけるフィルムレス運用について

これまでは、画像を一枚一枚フィルムに焼き付けていましたが、現在は院内のネットワークを介してHIS端末からモニタ上で画像を見ることができます。
よって、一部を除いてフィルムを出す必要がなくなりました。この他にも、フィルムレスによって様々な利点があります。

  • 検査終了後、瞬時に画像閲覧できる
  • 過去データの検索が容易にできる
  • データの紛失がない
  • フィルム管理の必要がない
  • 画質調整ができる